6月11日、市民公開講座「やさしい肝臓病の話」が宇佐文化会館・ウサノピアで開催されました。当日は肝疾患について3題の講演がありました。※ポスター参照
 遠藤先生の脂肪肝の話では、日本人の二人に一人が一生に一度は脂肪肝と診断されている現状に驚き、アルコール性と非アルコール性肝炎(NASH)の治療の違い、メタボリックシンドロームとNASH進行との深い関わり等、とても身近で健康寿命に役立つ情報満載でした。
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本田先生からは肝炎治療薬のお話があり、1999年に培養細胞による研究が可能となってから抗ウイルス薬の開発がめざましく進歩したことや、2014年から新規経口抗ウイルス薬が次々と発売され、副作用が少ない上に治癒率が格段に向上していることなど、肝炎治療の最前線についてとても分かりやすく説明を頂きました。また、高額療養医療費制度により、自己負担額の上限が設けられ、経済的負担も軽くなっていることを知ることができました。本田先生は当院でも毎週水曜日に肝臓内科外来で診療して頂いています。
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大森医師からは、肝細胞がんの診断方法や、がんの進行度と残肝機能の状態を正確に評価して、その患者さまに併せて治療の選択肢の幅を変えていくことなどを丁寧に説明させて頂きました。また、肝炎を悪化させないこと、がん治療後も定期的に検査し再発を見逃さないことが大切であると話し、「またCT?またエコー撮るの~?」と嫌がらないでくださいね、とのお願いに会場は和やかな笑いに包まれました。
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今日のお話で、肝炎に対する今までのイメージが変わり、前向きに治療に取り組もうと感じられた方も多いと思います。今後も7月15日に大分市(ホルトホール大分)、7月16日に中津市(リル・ドリーム)にて、テーマ・講師もバラエティに富んだ「やさしい肝臓病のお話」が開催されます。ご興味がある方は、是非ご参加されてみてください!きっとこれからの元気な毎日につながるヒントが見つかります!

 地域医療連携室スタッフ