宇佐市役所 介護保険課 酒井さんを講師に、当院で認知症サポーター養成講座を実施して頂きました。

認知症の方への支援の仕方として、対応の心得”3つの「ない」”とは

驚かせない、急がせない、自尊心を傷つけないこと。

さらに具体的な対応について、まずは見守る・相手に目線を合わせて優しい口調で・余裕をもって対応する・押さえつけようとしない・後ろから声を掛けない、本人なりの理由を推察する・・・など分かりやすく話して頂きました。

また、認知症の方を支える家族のあり方をドラマで視聴し、周囲の人が認知症の人の心理状況を思いやることが大切なこと、一番心配で不安で辛いのは、本人であることに気付かされました。

酒井さんの「知は力なり」という言葉が、胸の中に響きました。知ることで介護が楽になる、その人のペースに合わせた言葉がけ、待つこと、尊重することができる、認知症の方も、介護者も楽になる。

私自身の家族に、認知症状が現れたときのことを思いかえすと、今までにない祖父の言動や表情、行動に困惑して動揺し、本人の心情や対応も分からないまま、眉間に皺を寄せ、強い言葉で押さえつけようとしました。

もっと早くに家族で学ぶことができれば、祖父はもっと楽に、いつもの顔で冗談を言ってくれたかもしれない。家族が笑顔で寄り添えたかもしれない。

この活動がもっと広く深く伝わり、同じ社会に生きている人同士が優しく繋がっていけるといいと強く感じました。認知症サポーターである印「オレンジリング」が、地域のすみずみまで行き渡れば、認知症の方もそのご家族も、もっと安心して暮らせる環境になると思います。

酒井さん、貴重な講義を本当にありがとうございました。

 

地域医療連携室 尾川

 

※オレンジリングは認知症サポーターの証です。

認知症サポーター養成研修を受講した人に付与される物で、「認知症の人を応援します」という目印になります。まちのなかで「この人は認知症かな」と思って声をかけるときにも、オレンジリングを身につけていることで、周囲にも「あの人は、認知症の方のお手伝いをしているんだな」と一目で分かる場合があります。

~認知症サポーター養成講座教材より